ROYAL ENFIELD SHOTGUN650 2023
SURE SHOT
指名で手配された
敬意と啓蒙のパッセージ
ロイヤルエンフィールド本社からの要請を受けてスタートした肝入りのプロジェクトだ。
横浜ホットロッドカスタムショーへの出展を前提にしたカスタムは、長い歴史を持つ二輪メーカーへのリスペクトと、ベース車『ショットガン650』の宣伝。この二つを軸に、そして当然シュアショットの『色』を持たせて取り組んだと、ビルダーの相川さんは言う。
コンセプトは、ストリートドラッグレーサー。見た目だけではなくパフォーマンスも保持させるスタンスが同店の作法だが、今回も無論そこを護持しつつ、スキニーなナロースタイルに生成。
まず、そのナロースタイルを表現するにあたり2本サスを1本サスに改変してフレームをナロード。フレームはほぼ全て作り直されるが、エンフィールドのアイデンティティでもある’40年代から続くループ状のシートフレームデザインは踏襲。先人への敬意を表して輪郭を変えないのと同時に、1本サスへの現代的アップデートも計っている。
リアサスのリンケージの軸をそのループフレームに持ってきた所が苦闘部位だそうだが、レーシングブロスジャパン協力のもとで製作されたスペシャルサスにも注視したい。
ワンオフのスイングアーム長とリンケージを取り付ける軸の位置、リンクプレートの三角の比率などからレバー比を算出。そこから全体重量やストローク量などを吟味して製出された特等仕様が、このマシンに七彩を添えている。
一方、アルミビレットのインボードディスクに倣ったホイールも華美でトリッキーだ。ディスクローターが中にある基本デザインはそのままに、右側のカバーはカバーではなくホイール自体の強度パーツとなり、左側のカバーは実はキャリパーサポートでその外周のカバーだけがホイールと一緒に回る構造となっている。
ガスタンクに関しても、インジェクション車の悩みの種であるフューエルポンプの大き過ぎるサイズ感から、別モデルのコンチネンタルGT用をベースに使いそれをワンオフしてシート下に配置。
実質、上と下の2つの燃料タンクを用意することで、上側のタンクは自由に造形でき、今回のレーシーなフォームへ帰結させた。
また、ホットロッドカスタムショーにちなんでエンジンはS&S製パーツでホットチューン。曰く、「楽しそうな匂いしかしない」セットアップにするなど、凄まじいパッセージだ。しかもそれは、オクターブで弾いているのに音の粒が見事に揃っていてまったく隙がない。
ROYAL ENFIELD SHOTGUN650 2023 DETAIL WORK
FRONT FORK
ノーマルフォークに、カウルは純正デザインを小さくした物にアルミ板で製作。純正へのリスペクトを表した部位。
FRONT WHEEL
インボードディスクに倣ったアルミビレットホイール。右側カバーが強度パーツで、左側はキャリパーサポート。
GAS TANK
シート下にワンオフのフューエルポンプを設置。実質2つ用意することで、上側をレースマインド漂う造形とした。
FOOT CONTROL
洗練された質感のフットコントロールも単一で製作。機械加工を駆使した技が光るセクション。マフラーはS&S製。
SUSPENSION
2本サスを1本化してナロースタイルに。レーシングブロスジャパン製サスは種々のデータから導いた特別仕様。
REAR END
ドラッグレーサーを前提にスイングアームやホイールを創出。ループフレーム後方のリンケージに気炎を注いだ。
BUILDER’S VOICE
SURE SHOT
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