H-D FLSTC 2000
BIKE GARAGE KOKORO
着々と武器を増やす
オフェンスどきの大輪
フラットヘッドから比較的新しめのツインカムまで、何を触らせても座りがいい。ことに、見栄えの良さは格別で、世のカスタムバイクにあって、その管理の行き届いた佇まいはひと目で『バイクガレージココロ』の仕業(しわざ)だと分かるマナーでもてなされる。
こちらはツインカムのFLモデルを題材にしたチョッパーだ。FLをよりスマートに、車格のあるソフテイルフレームとオーナーとのバランスに配慮したものだと、作り手の内田さんは言う。
「まあちょっとクリーンなカスタムというか、そういう所を凄い作りたかったんです。この系統ってビレットホイールを履かせたりとか多いと思うんですよね。でもその中でどれだけケバくなく、うまく見せられるかなというのでやらせてもらいました」
ホイール径から見てみたい。ノーマルの前後16/16インチから21/18インチへと変更。フロントを迫力ある21インチのワイドリム化にすることで、ルックスと走りの双方を改善させている。曰く、接地感が上がりコーナリング時の安定性が増すことでめっぽう気持ちよく走れるそうだ。
一方、ガスタンクも同店のお家芸が光ったパートである。前後にビレットホイールを入れるとなると自然とこの形が必要不可欠だったと話すそれは、フロントから後方へと流れるラインがいつにも増して艶やかだ。経験がものをいう絶妙な曲線は、このチョッパーを構築する主要なディテイルの中でも大きなウエイトを占める部位である。
ガスタンクからリアフェンダーへとつたうストラットも流麗だ。実際にはストラットを廃して、フェンダーの両側を強化した上で一体成形でマウント。また、専売特許のマフラーの直径アップも当然欠かさずに、中途でφ45からφ48へとボリュームを上げ、ありそうでないピンポイントの造作を狙い製作された。
そして、今回一番のアイキャッチはフットボードだ。このスタイルなら大多数がミッドコントロールを選択する所を、敢えてのフットボード。しかもそれが、カスタムショーに出展するショーバイクだという点も洒落ている。
「最近はこういうフットボードを付けて出展する人はあまりいないじゃないですか。でもこういうのをちゃんと見ていくと、しっかりカスタムに活かせるんだなと。自分の中でまた武器が増えたじゃないですけど(笑)」
その武器の数は目覚ましいし、それぞれの殺傷能力も高い。氏にとっては、皆がやらないからこそ、そこに大きな意味がある。
HARLEY-DAVIDSON FLSTC 2000 DETAIL WORK
FRONT FORK
フォークは純正SHOWA製を使い、インナーチューブをDLCコーティング。三つ又はオリジナルで製作したもの。
GAS TANK
車格に合うよう製作したストレッチタンク。後方へいくに従いゆるやかなアールを描く形状でととのえられる。
FOOT BOARD
今回ロングクルーズにも強いフットボードの設置が閃いたことで実装。車体の雰囲気に合うPM製を選択した。
REAR FENDER
フェンダーストラットを廃して、一体成形のフェンダー両側を増強した上でセット。シートはジミードープ製。
MUFFLER
単一のマフラーは機能と外観の両方の理由から途中でφ45からφ48へとアップ。エンドチップがアクセントに。
REAR END
リアホイール径は16から18インチへ。ホイールとローターにPM製を使い、チェーンカラーも黒で引き締める。
BUILDER’S VOICE
BIKE GARAGE KOKORO
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