H-D SHOVELHEAD 1979
DICE MOTORCYCLE
諦めずに抱き寄せた
3児のママが彩る夢路
「10代の時に刺激を受けたのがショベルヘッドだったんです。私もいつかはショベルに乗りたいというのは思ってて。なので、これは憧れのバイクですね(笑)」
オーナーは3児のママである。以前はヤマハドラッグスターやTWに乗ってたものの、子育て中は一時バイクから離れ、子供が大きくなった7年前にこの一台を購入。それまであきらめることなく夢描いていた想いを成就させた。
「でも実は我慢できずに妊娠5ヶ月で乗ったときもありました。それはさすがに怒られましたけど(笑)。それで子供もある程度大きくなったのでこのショベルを買ったんです。やっぱり好きな物は好きでい続けるっていうのが私の中でずっとあるんですよね」
そうした想いを長く持ち続けて来たオーナーの意向を汲んで製作したのは、福島県の『ダイスモーターサイクル』。聞けば、その付き合いは長く、知り合ったのは彼女が10代の頃だそうだ。しかしこれまで子育てに追われる日々を送ってきたがようやく機が熟し、昔からショベルに乗りたいという万感を受け止め、店主の酒井さんがひと肌脱ぐタイミングが訪れたわけである。
リジッドフレームのショベルが欲しいという要望を受けて氏が用意したのは、’57年の純正パンヘッドフレームにショベルモーターを積んだ謹製なもの。フレームをメインにして、長く乗れるようにとの配慮で外装を組んでいったバイクだと言う。
前後16インチホイールにエボリューション用ワイドフォークをセット。ハンドルには純正のFXEタイプを使い、ガスタンクは汎用のスポーツを装着。リアフェンダーはパンヘッドのハイドラモデルをショートカットして取り付け、当初イメージしたボバースタイルにまとめ上げている。
「私がショベリジに憧れてて、リジッドっていう魅力に取りつかれてたんでしょうね。乗りづらいっていうのは分かってたんですけどやっぱりそこがカッコ良くて。なので、酒井さんにショベリジ乗りたいですって作ってもらったのが今の形になります」
そして、仕事では芳月クラフトというレザークラフトを手掛けるオーナーは、遂に思い焦がれていたひとつの目標を叶えた今、次なる大きな夢路に向かって邁進(まいしん)する。
「この仕事を始めてからいろんな人と出会えたので、やっぱりお店を持つなら集える場所にしたいなと。そんなお店を持つっていうのが私の中での夢ですね」
HARLEY-DAVIDSON SHOVELHEAD 1979 DETAIL WORK
HANDLE
手前にベントしたライザーに、ハンドルは純正FXEモデルを装着。女性オーナーに合わせた操作性の高い仕様。
FRONT FORK
ボバースタイルを司るボリューミーなフロント周りには、EVOソフテイル用フロントフォークを流用した。
GAS TANK
ガスタンクには汎用スポーツタイプを選択。ステー部分を加工してマウント。塗装は正攻のフレイムスを入れる。
METER MOUNT
イグニッションスイッチとまとめられたメーターステー。ほど良くヤレた風合いがショベルの雰囲気に馴染む。
MUFFLER
マフラーは2イン1のフィッシュテールをセット。ショベル特有の快活に弾けるエキゾーストノートを奏でる。
REAR FENDER
フェンダーはパンヘッドのハイドラ用をショートカットしたもの。シートはハードライド製をチョイスした。
BUILDER’S VOICE
DICE MOTORCYCLE
住所 | 福島県いわき市平字五色町2 |
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電話 | 0246-35-7750 |
FAX | 0246-35-7751 |
SHOP | DICE MOTORCYCLEのショップ紹介 |
営業時間 | 11:00 ~ 19:00 |
定休日 | 不定休 |