テ行のバイク用語集
ディー・イー・エー (ドラッグ・エンフォースメント・アドミニストレーション)【DEA(Drug Enforcement Administration)】
アメリカ麻薬取締局のこと。
ティー・エックス・125(ハーレー)【TX125 (Harley)】
1973年に発表された、ハーレーの小排気量モデル。今見てもスタイリッシュなスクランブラータイプで、翌’74年にはSXの名に改名。排気量も125cc、175cc、350ccの3種類をラインナップした。そして1978年まで、250ccのSX250が製造された。
ディー・オー・ティー、ドット【DOT (Department Of Transportation)】
アメリカの運輸、交通に関する事柄を扱う官庁のこと。日本の国土交通省と同じ。アメリカで販売されるヘルメットには同省公認のD.O.T.ステッカーが付く。
ティー・ティー(ツーリスト・トロフィー)【TT (Tourist Trophy)】
1907年からイギリス・マン島で行われている公道を使ったロードレース。島全体がレース場となる世界有数のレースのひとつで、クローズド・サーキットではありえないラフな路面や難易度の高いコーナーが待ち構え、命知らずのライダーが世界中から集結する。
ティー・ディー・シー【TDC】
Top Dead Center(トップ・デッド・センター)の略で、『上死点』のこと。エンジン内において、上下に往復するピストンがシリンダー内で最も上昇した位置を言う。
ディーラーシップ【Dealership】
一般的にはディーラー。メーカーから正規の認定を受けて、その製品を専門に扱う店舗のこと。
ディガー【Digger】
ドラッグレーサーの形を真似た、カスタムスタイルのひとつ。代表的な形は、低くて長いフレームに寝かし気味のフロントフォークを装着して、手前に伸びたティラーバー・ハンドルが付いたもの。跨った姿勢が墓堀人(ディガー)に見えることから命名された。
ディストリビューター【Distributor】
自社製品を含め世界中のメーカーやブランドの商品を販売する業者のこと 。カスタム・クローム(CCI)、W&Wなどが代表的。1冊あれば優にバイクを1台組み立てられるほどの豊富なラインナップを誇る。
ディスプレイスメント【Displacement】
排気量のこと。
ディック・アレン【Dick Allen】
1960年代の伝説的なカスタムバイク・ビルダー。ナロー・ロングスプリンガーフォーク、2in1エキゾースト、ベルトドライブ、マグホイールなどを初めて手がけた人物。ロングフォークチョッパーで旅を続け、ぶっ飛んだライフスタイルを送った。1983年没。
ディップスティック【Dip Stick】
オイルタンクの蓋を兼ねた、オイル量を計測するための金属棒のこと。
デイトナ【Daytona】
1_アメリカ・フロリダ州の北東部にある大西洋沿岸の町。正式名称はデイトナ・ビーチ。1959年にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイが建設されて以来、世界有数のモータースポーツのメッカとなる。2_トライアンフのモデル名。3_1972年創業の日本の老舗カスタム・パーツメーカー、株式会社デイトナ。
デイトナ・バイク・ウィーク【Daytona Bike Week】
毎年3月の第一週に、町全体を使って開催される世界的なバイクイベント。期間中はレースやカスタムショーなど、多くのイベントが行われ参加者は40万人とも言われている。起源は1937年に砂浜を使ったバイクレース、デイトナ200が開催されたのがキッカケとなる。
ディメンション【Dimension】
フレームに関する寸法のこと。高さ、長さ、幅、ネックの角度など。
ティラーバー【Tiller Bars】
ハンドルとライザーが一体になり、手前に大きく引き寄せられたハンドルのこと。チョッパー・カスタムにおいて、フレームを伸ばすとネックの位置が前方にいってしまうため、通常のハンドルでは操作が厳しくなることから発案された。ディガーカスタムの定番としても用いられる。
ティロットソン【Tillotson】
アメリカ・オハイオ州で1914年に創業したキャブレター・メーカー。自動車用のフロート内蔵キャブレターを世界に先駆けて開発し、1940年代にはダイヤフラム式キャブレターをリリース。1960年代には誰もが認める品質の高さから、ハーレーダビッドソンの純正キャブレターとして標準装備された。
デス・ヘッド【Death Head】
世界最大のアウトロー・モーターサイクルクラブ、ヘルズエンジェルズのシンボルマーク。髑髏(どくろ)が羽根を被った状態の呼び名。一般的には髑髏(どくろ)を指す。
デッドヘッズ【Dead Heads】
バイカーに愛されたロックバンド、Grateful Deadの熱狂的なファンを言う。当時、ヒッピーから支配階級に至るまであらゆる階層にファンが存在したことから、アメリカの数ある民族のなかのひとつとまで言われた。
デトネーション【Detonation】
エンジン内部で発生する異常燃焼のこと。ピストンが溶けたりバルブが破損するなど場合によっては致命的損傷につながる。
デビッド・マン【David Mann】
バイカーやチョッパーをテーマにしてイラストを描くアーティスト。自らもモーターサイクル・クラブに所属するバイカーで、彼の作品はアメリカのハーレー誌、イージーライダーズに’70年初頭から連載されて、画集も発行された。1940年~2004年没。
デュアル【Dual】
2つの、という意味。2灯式のヘッドライトなどはデュアル・ヘッドライトと呼ばれる。
デュアル・スポーツ【Dual Sport】
オンロードでもオフロードでもないバイク。オンロードを基本にしながら、オフロードの走破性を併せ持ったバイクを指す。デュアル・パーパスとも呼ばれる。
デュオ・グライド【Duo Glide】
ハーレーダビッドソンのパンヘッドのモデル名。1958年~64年まで製造。ビッグツイン初のスイングアーム・フレームに、2本のリアサスペンションを標準装備。Duoは「2つの」、Glideは「滑らかに動く」という意味で、デュオ・グライドは2つの単語を合わせた造語である。
デュオグライドフレーム【Duo Glide Frame】
1958年に発表されたハーレーダビッドソン・パンヘッドのデュオグライドのフレーム。第二次世界大戦後にアメリカに多くの海外バイクが入ってきた中で、イギリスのトライアンフやBSA、ノートンに注目。軽い車体と前後サスペンションに触発されてデュオグライド(ふたつのサスペンション)仕様のこのフレームが開発された。
デルクロン【Delkron】
アメリカ・オハイオ州にあるハーレーダビッドソン用のエンジン、トランスミッション、プライマリー・ケースを製造するメーカー。1970年代後半に創業。ドラッグレース用エンジンにも使われるアルミビレット製のケースは強度と品質に定評がある。
テレスコピック・フォークス【Telescopic Forks】
デンマークのバイクメーカー、ニンブスが開発した油圧減退式フロントフォークのこと。1934年に発表されたこれは、アウターチューブにそれより細いインナーチューブを挿入した構造となっている。そしてチューブ内部にフォークオイルが入り、フォークが伸び縮みするたびに中のオイルが制御バルブを通って減退力を生む設計となっている。今では世界標準となる主要パーツだが、その名前の由来は、姿と構造が似た望遠鏡(Telescope)である。
デロルト【Dell’Orto】
イタリアのキャブレター、フューエル・インジェクションを製造するメーカー。1933年に創業し、第二次世界大戦前からアルミ製のレース用キャブレターを製作。ポンパー、2スロートキャブレターなどで知られる。
デンバーズ・チョッパーズ【Denver’s Choppers】
1970年代のチョッパーを語る上で欠かすことの出来ないカスタムショップ。1967年にデンバー・ムリンズらを中心に誕生。ハーレーやホンダCBをベースにしたロングフォーク・チョッパーで一時代を築いた。
デンバースタイル【Denver’s Style】
1970年代の初頭、アメリカ・ロサンゼルスの東にあったチョッパーショップ、『デンバーズ』が生んだカスタムスタイル。リジッドフレームに、長めに設定したロングフォークとプリズミックタンクを装着。そして、エンジンを強調するために他の外装部分は極力シンプルにまとめられている。中でも特徴的なのは、フロントタイヤの幅ぎりぎりまで追い込まれた細身のフロントフォークで、基本的にフロントブレーキは付けないのが鉄則となる。