Take Root

テイクルート（愛媛県今治市）

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July 16th, 2024

大げさ抜きに次から次へとお客さんの出入りがある。原付を持ち込む若干クセの強めなおばちゃんから、ほくほく顔でハーレーを受け取りに来た青年まで、まさに十人十色の客層である。そしてそれを慣れた動作で淡々とこなすのが、代表の阿部さんだ。

創業1982年の、地元に根付いた町の大型バイク店の『エヒメオートセンター』。そのカスタム部門がこの『テイクルート』である。これら二つの代表を阿部さんは一人で受け持ち、連日目の回る忙しさで職務をまっとうしている。

かつては国内最高峰のカスタム屋で15年間、主幹メカニックとして腕をふるってきた氏は地元今治に根を下ろし、その経験値を惜しむことなく地元のライダーに還元。第一級の仕事でもって評判を集めている。

「フルカスタムは自分の中の美学から外れたことを言われるとそこは違うよって。100%お客さんの言ったことを作ってるわけではないし、走ってる姿がカッコ良くないと意味ないよねって。でも出来上がったものは喜んでもらえてますね（笑）」

地域密着型の町の大型バイク店『エヒメオートセンター』が母体である。そのカスタム部門として『テイクルート』を発足。阿部さんが同社の代表に就いたのは2019年からである。

由緒ある町の大型店だけあって店内も広々とした空間となる。国産4メーカーや台湾製小排気量車、ハーレーはエボリューションからツインカムが中心でツアラーモデルも数台並ぶ。

手前のゼッケン『23』はかつて旧車レース『AVCC』に精力的に参戦していた時の愛車の1946年式WR。他に国内随一のカスタム屋での修練なども、氏の知られざるバックボーンのひとつ。

カスタム部門の『テイクルート』。車種はエボリューションのリジッドスポーツとソフテイルがメインで、お客さんに言われるままではなく自分の意見を取り入れオンリーワンを創出。