250ccクラスのコンプリートバイクとして脚光を浴びる『サンダーモーターサイクルズ』。3Dで設計されたリジッドフレームにスプリンガーフォークが付いたスタイリッシュなアメリカンスタイルは、そのコンパクトなフォルムから男性女性問わずに、幅広い層をぽっと酔わせ続けている。
大排気量のアメリカンモデルにはない足付き性の高さや、取り回しの軽さ。そして、ふと振り返ってしまうようなデザイン性で、これまでのアメリカンバイクとはひと味違う、新たな暮らしを提供している。
ここでは、そのサンダーに乗るオーナーに登場していただき、それぞれの日常にフォーカス。記念すべき第一回目は、普段はヘアメイクアーティストとして働く女性の声を、そのまま風にのせたい。
待ち合わせ場所にやってきた彼女を見て、瞬時に納得したことがある。ああ、この人はバイクが似合っているんだなと。バイクに乗られてもいないし乗ってもいない。そのちょうど中間点にいるような気負ったところのない彼女の姿は、国道の雑踏の中でひとり輝いて見えた。
見慣れたバイク乗りの光景にあって、そんなインパクトを与えた彼女は普段はヘアメイクアーティストとして各現場を動き回る日々を送っている。そして早朝から深夜まで、その多忙な日々を支えるのがサンダーモーターサイクルズで、忙しない日常とリズミカルに呼応する。
「ヘアメイクの仕事をしていて結構あっちこっち動き回る仕事ではありますね。移動は全部バイクでしていて、朝早い現場とかだと始発前の時間も全然あるんですけど、サンダーがあるんでフットワーク軽く動けてます。荷物をいっぱい入れて走り回ってるんです(笑)」
バイク好きな人特有の空気感がダイレクトに伝わってくる。どんな内容の会話でも土台のテーマが好きなジャンルのため、自然と笑みがこぼれてしまう。銀座を拠点に活動している女性ならではの凛とした佇まいも見え隠れするが、やはり心を寄せた乗り物を前に、素顔が弾ける。
聞けば、根っからのバイク好き。仕事の移動は全部サンダーで、大きなバッグにヘアメイクの道具を詰め込んでは各地へと奔走。時にはフードデリバリーの人と思われることもあると言う。いやはや、その姿がプロの配達人と間違われるとはなんとも素敵なエピソードだ。
「免許を取ったのが21の時だったんですけど結局ずっと乗れずにいて、子育てがひと段落したタイミングでホンダのレブル250を買ったんです。学生の時にズーマーに乗っていてその頃からホンダは好きだったんですよね。それで探してたらレブルを見付けたんです」
本業と二児のママという双方に全力でいそしんできた彼女だが、ようやく育児が落ち着いたタイミングで手にした念願のバイクがレブル250だった。21の時からあきらめずに大切に仕舞っていたひとつの夢は、遂に自分のその手でたぐり寄せ、現実のものとなった。
「でも事故をしちゃったんですよね。それで新しく見付けたのがこのサンダーだったんです。もう見た目でカッコいいなって(笑)。なんか結構好みの部位がいくつかあるんですけど、Vツインのエンジンに憧れがあったのと、あとこの丸めのヘッドライトとかですね」
出会うきっかけこそ不運だったものの、結果的に手にしたものは星のきらめきのように多幸感に包まれたもので、今や彼女の毎日に彩りを加えるものになっている。そして、そのサンダーにひとたび跨れば、あらゆる雑音は後方へと過ぎ去り、まだ見ぬ未来だけが眼前に拓けてゆく。
「本当に取り回しもしやすいし乗ったらカッコいいんですよね(笑)。あと街中でも結構見られて、声を掛けられることも多いんです。このバイクどこのなんですかって。そのたびにサンダーモーターサイクルズのウェブサイトを案内しているんですけどね(笑)」
話しかけずにはいられない。彼女のような女性が取り次いでくれたらどれだけメーカーの力になることだろう。ヘアメイクという他人を美粧する仕事を選びそれに専念する一方で、バイクと共に過ごすその姿は、普段裏方に回る彼女が意識せずまたたく瞬間でもある。
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