Performance Machine – 50 YEARS OF PREMIUM PRODUCTS –

イノベーションし続ける
世界最高峰のパーツメーカー

米国カリフォルニア州に本拠を置く、世界最大規模のアフターマーケットパーツ&アクセサリーメーカーの『Performance Machine（PM）』。ハーレー乗りの間では『ピーエム』の通称で広く知られる同メーカーが創業したのは1970年のことである。

ホイールやブレーキシステム、コントロールといった高品位なオリジナルパーツは当時から突出した存在感を見せ、瞬く間にカスタムファンの心を魅了した。そしてその後も磨き抜いた無双のパーツを産み出していき、その評判は軽やかに世界へと波及。今や誰もが知ったハイクオリティパーツメーカーの美名を欲しいままにしている。

今回はPMの商品をいち早く日本に普及させ、強固な信頼関係を築く『スズキ&アソシエイツ』の協力のもと、生誕50周年を祝い、ホイールに焦点を当てて世界最高峰のモノづくりの舞台裏をドライブする。

革新と創造から生まれる
鳴り響く半世紀のあゆみ

誕生して半世紀が経つPerformance Machine（PM）は、1970年にカリフォルニア州パラマウントの小さな店でオープンした。創業者ナンシー&ペリーサンズによりハーレーのカスタムホイールやキャリパー、マスターシリンダーなど現在のPMの礎を築くアフターマーケットパーツはそこで産声を上げた。

『デザインと優れたパフォーマンス』のアイデアを元にしたカスタムパーツは突出した完成度で支持を集め、’70年代当時の競争の激しかったカスタム業界において既に堂々たるポジションを確立してゆく。

初期のPMホイールにはMorris Mag 7スポークやInvader 6スポーク、Mitchell Spun AluminiumWheelsといった傑作が並び、一方で、フロントエンドや鋳鉄ディスクを含んだブレーキシステムも展開。

そして‘80年代に入ると、CNC機械加工を駆使したビレットキャリパーでブレーキシステムを大幅に改善。素材には航空宇宙グレードのソリッドアルミニウムバーを使用することで、業界ではこれまでにない最も頑健で強力な効きを持つブレーキキャリパーの製作に成功した。

その後もPMは、Jim McClureやScott Russellのような名高いレーシングレジェンドの力を借りて過酷な状況下でロードテストを行い、その実力を証明。イノベーション（技術革新）を中核として、業界のトップを走り続けてきた。

2005年には創業者の息子ローランドサンズがプロデュースする『RSD』ブランドを手掛け、2006年に商標登録もされた革新的なホイール仕上げの『コントラストカット』を設計。そして近年は、米国で焦点が当たるツーリングモデル用ホイールの開発に注力している。

現在代表を務めるPMのクリス・リンドストロームは今後も、内燃機であろうと電気モーターであろうとカスタマイズしたいという要望は常にあり、その夢見るユーザーの欲求を実現できるようにサポートし続けると言う。

「日本のシーンは車種年式の範囲が非常に広く、とても折衷的です。すべてのハーレーが持つ美しさを見出しているように思います。皆様の、この世に一つしかないバイクを作りたいという願いが、私たちが高品質のカスタムパーツを革新し、創造し、製作し続けていく原動力です。ありがとうございます」

品質テストとTUV認定

徹底したクオリティコントロール

デザインとパフォーマンスを併せ持つカスタムパーツがPMの精髄だが、すべてはテストラボを備えた最新鋭の自社施設で構築される。抜きんでた品質を維持するために設計やテスト、製造、流通などをすべて同じ屋根の下で一元化してクオリティをコントロール。

PMパーツはJASO（日本）やTUV（ヨーロッパ）などの厳格な世界基準に準拠したテストを行い、それをクリアして初めて市場に新たな価値を創出している。

カスタムホイールの物理テストは、『コーナリングテスト』から着手。まずはコンピューターでシミュレートした応力解析から始め、それを元に自社のエンジニアが各設計を評価した後に実地に移行する。

コーナリング中に発生している数多くのストレスを再現して、その耐久性を分析。ホイールは100万サイクルで最大タイヤ荷重の2.25倍の負荷を加えて検証。耐えられない場合は廃棄され、再設計される。

次に、巨大なラジアルロードテスターにロードして『ラジアル負荷テスト』を実施。このテスターでは、垂直走行状態でのタイヤ／ホイールアッセンブリーに負荷を最大タイヤ負荷の2.25倍をかけて、前輪10万サイクル／後輪50万サイクルでシミュレートする。

3番目は『ねじり荷重テスト』で、最重量バイクを想定してスロットルを全開にしてシフトしたり、ブレーキを10万サイクルかけて耐久性を精査する。

最後は『衝撃テスト』。ホイールの設計を衝撃テストユニットへ送信。ホイールにタイヤを履かせて現実世界で起こるハードエッジのヒットを反復し、晴れて合格したホイールが生産化される。

またPMは先日、将来を見据えて新たに先進の製造施設を建設。研究開発部門を広げ、品質ラボのサイズを2倍とし、生産能力を増強。TUV認定を受け、盤石なテストと品質プロセスを備えたトップメーカーとして一線を走り続けている。

カスタムホイールの世界

CONTOUR COLLECTION

ユニークでハイエンドなデザインの『カンツァーコレクション』。これらホイールは鍛造ブランクのリエンジニアリングからスタートし、ハブからリムリップまでにかけてより深いマシンカットを施工。余計な部位をトリミングして研ぎ澄まされたカスタムホイールは、立体的なデザインを際立たせ、ビレット本来の美しさを全面で表現している。

IMAGE SERIES WHEELS

ハーレーやインディアン、ビクトリー用に開発された『イメージシリーズホイール』。このPerformance Machine ForgedアルミニウムホイールはPMホイールラインのフラッグシップであり、今日の市場で最高のホイールとして投下された自信作。日常のライディング条件下での品質とパフォーマンスを保証し、デザインやサイズなども豊富に揃う。

RACE WEIGHT WHEELS

トラディショナルなホイールラインとは違った『レースウエイトホイール』。ここ10年以上に渡って本国で人気を集めるツーリングモデルだが、最近はそのレースも白熱。そうした潮流を受けて開発されたツーリングモデル用の最軽量パフォーマンスホイールは、自社のRacelineシリーズハブを装備するなど性能と軽量化をシンクロさせた一押しのライン。

TRIKE WHEELS

ハーレーやVツイントライク用として販売される『トライクホイール』。3輪専用のホイールメーカーとしての製造はPMが最も古く、以来デザインと機能の改善を繰り返して前衛的なカスタムホイールを生産。また特別に設計した専用鍛造品のアルミホイールには、そのセンターにPMロゴを備えたハブキャップがアイコンとして誇らしげに配置される。