1967年に『ELF(エルフ)』はフランスの政府系石油会社として創業した。潤滑油の分野では、当初は単なる自動車専用潤滑油の生産というシンプルな方針で運営されていたが、次第に走りの質を高めることを追求することとなり、翌年の1968年よりモータースポーツに参戦する。
F1を筆頭とした世界最高峰のモータースポーツへの積極的な参戦で得たノウハウをフィードバックさせることで、押しも押されぬネームバリューを確立してゆく。
そして2000年には『トタルフィナ』と合併し世界第4位のエネルギー企業となり、世界中の活動の場をさらに拡げる。四輪はもとより二輪の世界においても年々そのブランド力を高め、今ではMOTO GPへの加担や、ハーレーユーザーに向けた高性能オイルを供給している。
ELFは、PASSION(情熱)、EXPERTISE(専門知識)、PREMIUM(プレミアム)をコアバリューに掲げるオイルブランドである。
1967年にフランスで産声を上げたELFの歴史は、常にレースシーンと共にあった。世界最高峰のF1やMOTO GPへの参戦を枢軸とした各レースで得たノウハウの研鑽が、同メーカー最大の強みである。
過去にF1での優勝という輝かしい実績を持つELFだが、その鉄石の根幹にあるのは、いち早くレース場へ技術者を帯同させた点だ。
いま走ったばかりのオイルをタイムリーに分析し、アップグレード。この現場からのリアルなデータを間髪入れずに改良することで、耐久性や製品精度、最新規格の取得といった諸々の条件をハイアベレージでクリアしてきた。
ELFは、合成油テクノロジーを結集し、最新のエンジンに対応する『省燃費型潤滑油』と『低SAPS潤滑油』を用意している。
前者はその名の通り燃料消費量を低減、後者は、後処理システムを最適化して、排気ガス中の有害物質を減らす。車両性能を向上させるのと同時に、環境への影響とランニングコストを削減する。
エンジンとミッション、プライマリーオイルを一種類でまかなえるV-RODやレボリューションエンジンの台頭で、その革新を続けるELFのテクノロジーがひと際注目されるが、一方で、旧車への配備も怠りがない。
ショベルヘッド以前の車両には20W60粘度のマルチグレードタイプを推奨。例えば、冬場のキック始動時でも重くない軽やかなスタートを可能にするなど、性能や実利の面でのメリットも高い。
ELFの理念には『レース』のDNAが色濃く埋め込まれている。モータースポーツで勝つために鍛え上げられ、ブラッシュアップしてきた製品群が最大のアドバンテージであろう。
その製品数は二輪四輪を含めて100種類以上にのぼり、90か国以上へと供給。その中から新潟県の老舗ディストリビューター『スリーマイルズTC』は、現在11種類に絞って商品展開している。
世界的な二輪四輪レースでの輝かしい功績は先に触れたが、もう一つの特長として、原油からオイル精製までをワンストップで行う造成工程が挙げられる。
通常はブレンダーと呼ばれる、原材料を仕入れてラボで配合し製品化したものを売るというカタチが取られるが、ELFのように採掘からを自社で行い、開発生産までを一本化するメーカーというのは決して多くはない。
また、現行の『省燃費型』と『低SAPS』ばかりに目を向けることなく、古いバイクにも焦点を合わせ、それ専用の製品も温存している点も捨て置けないポイントだ。
非化石燃料で燃料を作ったり、廃油から再生して新油を作る仕組みを構築するなど、時代が『電気』へ舵を切ろうとも、決して内燃機を諦めることないスタンスが、レースからのDNAを深く刻んだメーカーのプライドである。
「エボリューション以降の新しめの車両はもちろんですけど、ショベルヘッド以前の旧車でも問題なく使えます。メーカーが20W60粘度を推奨してて実際にフィーリングも良いですよ」
ただし、化学合成油の使用は一度しっかりと組み直した車両かどうかの見極めが必要だと付け加えるが、自身もショベルに乗るオーナーゆえその乗り心地におもわず頬がゆるむ。
「どのメーカーのオイルが一番というわけではなく、その人に合ったものを選んで欲しい。ブランドイメージでも良いですし性能でも良いですし。もちろんELFはウチから自信をもっておススメできるオイルです」
現在はハーレー用として厳選した11種類のオイルを販売。旧車から現行車までをカバーした、長年モータースポーツシーンで鍛え上げられた完成度の製品群が揃う。
国内輸入元 | THREE MILES TC |
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住所 | 新潟県新潟市西区平島1-6-2 |
電話/FAX | 025-231-2811/025-230-5297 |
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