2009年よりスタートしたパーツブランドの『Cooper Smithing Co.(クーパースミスィング)』。手作業でひとつずつ製作されるオリジナルパーツはビードデザインを特長として、現在は主にリアフェンダーを中心に手がけている。
アメリカのアラスカ州ホーマーという人里離れた地で作業を行うジョー・クーパーは、かつてはバイクビルダーであったが、その後パーツに特化した創作へと移行。以来、フェンダーの端や中央部をプリッと立体的に盛り上げた『ビードデザイン』と呼ぶ造形をアイコンにしたパーツをリリースしている。
今回ここでは、新潟県のパーツディストリビューター『スリーマイルズTC』の協力のもとインタビューを敢行。ジョー・クーパー本人に焦点を当て、その物作りの源泉を辿る。
アラスカ州ホーマーの年輪を刻んだ農場に居を構える『クーパースミスィング』。ジョー・クーパーはこの地で手作業に神経を集中させ、ひとつずつオリジナルパーツを製作している。
「始めたのは2009年。それまでは航空宇宙のティグ溶接工をしていていくつかの製造工場で働いていたんだ。でもその仕事を本当はやりたくないってことに気付いたんだよ」
その後、当時務めていたスキルを活かしてバイクのガスタンクやその他の鈑金パーツをティグ溶接していったと言う。そしてそれが初めてシートメタルを成形するキッカケとなる。
パーツ製作に関する知識は独学で学び、素材には銅やアルミ、真鍮まであらゆる物にトライしたものの、やはり氏にとってはスチールが自分の理想とする物作りに最もかなっていた。
「鈑金を専門に始めたけど、最初のうちはそれだけだと仕事がないからバイクビルダーとしてやっていた。でも2010年に転機があって、それからパーツ一本でいけるようになったかな」
クーパーが初めて提供したパーツは、2010年の世界的カスタムショー『AMD World Championship』で2位を受賞したバイクに使われた。そしてそこから一気に道は拓けてゆく。
本人が『ビードデザイン』と呼ぶ造作が特長となるオリジナルパーツ。これはフェンダーの端や中央を立体的に浮き出させたもので、ハンドメイド特有のぬくもりが内包されたものだ。
実際のシェイプにはハンマリングやイングリッシュホイール。そしてスウェーデン製のプルマックスという機械を多用。とりわけこの欧州製のフランジングマシンに触れている時間が長いそうだ。
「バイクは最もシンプルで効率的な交通手段。どういうわけか、そんなバイクからバランスと知性を見出すことに共感を覚えるんだ。僕がバイクに興味を持つようになったのはそこかな」
人とは一風違ったキッカケを持つ氏は、今リアフェンダーに続いてスプリンガーフォークを開発中だ。往年のボードトラックスタイルを目指し、自分のシャーシを使い調整段階に入っている。
作り手本人にとって、クーパースミスィングのパーツは思い入れの詰まったプロダクトだ。それらは全て、前回より少しでも良くなるようにとの願いが込められ、作り出されている。
「カスタムとはニーズに合った物を作ること。もし高速化するなら強力なエンジンと軽量シャーシだけど、見栄えを良くするならこのビードフェンダーとブラックペイントが合うと思うよ(笑)」
ハンドメイドで作り出すオリジナルフェンダーは全6種類を用意。クーパー本人が『ビードデザイン』と呼ぶ特徴的なリブがアイコンで、幅広いカスタムスタイルに重用される。
国内輸入元 | THREE MILES TC |
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住所 | 新潟県新潟市西区平島1-6-2 |
電話/FAX | 025-231-2811/025-230-5297 |
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