マ行のバイク用語集
マージン【Margin】
余裕、余地。一般的にはコーナリングやブレーキング時における『余裕』を言う。
マウストラップ【Mousetrap】
主にハーレーダビッドソンのパンヘッド以前のモデルに使用される、ハンドクラッチのひとつ。シフトロッドをそのまま流用して、それまでフットクラッチで操作していたものを手で操作するハンドクラッチタイプに変えたもの。原理は、カバー内に専用スプリングが内蔵されていて、そのテンションを利用することでクラッチが軽くなるというもの。そのため、足の力ではなく手でも操作出来るようになる。
マグ【Mag】
雑誌のこと。Magazineの略で、Chopper Magなどといった使い方がされる。
マグ・ホイール【Mag Wheel】
原材料がマグネシウム合金の軽量なホイールを言う。比較的高価な素材とされ、レースや高級車用に使われる。
マグネシウム・アロイ【Magnesium Alloy】
マグネシウムが主成分の合金を指す。特性としては軽量かつ頑強で、ホイールなどの素材に用いられる。
マグネトー【Magneto】
エンジンの点火装置として使われる。具体的には、高電圧の交流電気を起こすシステムで、バッテリー無しでプラグに電力を供給。バイクの軽量化に大きく貢献するために当時のレーサーに多く見受けられた。有名どころとしてはモーリス、ジョー・ハント、フェアバンクス製など。英語の発音はマグニートなので必ずしもマグネトーと呼ぶ必要も無い。
マシン・ショップ【Machine Shop】
別名は内燃機屋。エンジンのオーバーホールを手がける機械加工ショップ。エンジンメインの作業となっている。
マスタング【Mustang】
アメリカ・カリフォルニア州の、第二次世界大戦中に航空機用部品を扱っていたジョン・グラッデン。同社が製作していた排気量320ccの小型バイクのことである。エンジンはフラットヘッドでリジッドフレームに搭載。1947~65年の間に製造された。
マスタング・タンク【Mustang Tank】
カスタムバイク製作に欠かせないタンク。名前の由来は、小型バイクのマスタングに純正採用されていたものをそのまま流用したことだと言われている。
マスツーリング【Mass Touring】
1台ではなく何台かのバイクで走るツーリングを指す。特に、台数が多い集団ツーリングを言う。
マチレス【Matchless】
イギリス最古のモーターサイクルメーカー。1901年にヘンリー・ハーバート・コリアーと、チャーリー、ハリーの二人の息子で創業。単気筒エンジンのバイクを主に製造して、マン島TTレースで優勝するなど輝かしい実績を残した。そしてその勢いのままに、1930年代にはイギリスのバイクメーカー、AJSやサンビームを買収して新たにAMC社を立ち上げる。しかし、1960年代に破産してマンガン・ブロンズ・ホールディングス社の買収を受けて、1966年にマチレスブランドは消滅した。その後、1987年にバイクパーツの製造を手がけるレス・ハリスがロータックス製エンジンを用いたニューモデルを発表。しかし長くは続かず、’90年に完全に幕を閉じた。
マックス・ターン【Max Turn】
日本で生まれた造語で、映画『マッドマックス』の中で行われた派手なライディング・テクニックのひとつ。まず、強くブレーキをかけた前輪を主軸にして、そこから後輪をスピンさせてゆっくりと回転。その際、熱で溶けたリアタイヤにより黒い円の跡を残すことをこう呼ぶ。
マッシュルームズ【Mushrooms】
S&S製キャブレター用の吸気口カバーの名称。真円型のヴィンテージパーツである。あるいは、バイクのフレームやフェアリングに装着して、転倒した時の損傷を軽減させるパーツのこと。別名、フレーム・スライダー。
マルチ・エンジン【Multi Engine】
一般的には4気筒エンジンを指すことが多い。広義にはシリンダーが2つ以上のエンジンを言う。
マルチーズ・クロス【Maltese Cross】
キリスト教のマルタ騎士団のシンボルになっている十字を言う。この形をしたテールランプはチョッパーパーツの定番品としてロングセラーを誇っている。