ホ行のバイク用語集
ボア【BORE】
エンジンの排気量のこと。
ホイールベース【Wheelbase】
前輪の中心から後輪の中心までの距離のこと。最遠軸距、または軸距と言う。ホイールベースが長いほど直進安定性は高まるが、コーナリング性能は落ちる。一方、ホイールベースが短いほど直進安定性は低くなるが、コーナリングでの性能が上がり素早い動きに反応できる。
ホイルスピン【WHEEL SPIN】
タイヤの摩擦力がバイク(車)の駆動力を超えたタイミングで発生するスピン(高速回転)のこと。また、リアタイヤから盛大に白煙を舞わせるバイクパフォーマンスの一種で、スロットルとクラッチワーク、ブレーキングを巧みに操って披露される。
ポイント・イグニッション・システム【Point Ignition System】
ポイント式点火装置。ポイント、ポイント点火と簡略化して呼ぶことも多い。構造としては、ポイント(電極箇所)が中央のカムと連動して開閉し、高圧電流をプラグに送って点火させるというもの。現在は採用されない古い点火装置で、構造がシンプルな反面定期的なメンテナンスと消耗部品に配慮する必要がある。
ポーザー【Poser】
口だけ、格好だけの低レベルの人のこと。
ホースパワー【Horsepower】
馬力のこと。エンジンが発生させる馬力にはフランス馬力(PS)とイギリス馬力(HP)の2つがある。日本での馬力の単位は主に『PS』のフランス馬力だが、これはドイツ語で馬力を意味する「Pferdestarke」の略称となる。
ボーン・アゲイン・バイカー【BORN AGAIN BIKER】
一度バイクを降り(離れ)、しばらくの期間を空けた後に再度バイクに乗り出す人。
ボーン・ビールズ【Vaughn Beals】
1981年に、ハーレーダビッドソンが親会社のAMFから自社を買い戻す(バイバック)際にウィリー・Gと共に活躍した重要人物。1981~96年までは同社のCEO、チェアマンといった最高権限を持つ役職を経験。
ボーンヤード【BONE YARD】
解体屋のこと。
ホグ【HOG】
直訳では豚の意味だが、ハーレーダビッドソンを表すフレーズ。由来は1920年代にさかのぼり、当時ハーレーのレーシングチーム『レッキング・クルー』の一員に子豚も含まれた。その子豚はチームが勝つたびにメンバーらに抱きかかえられて一緒に記念写真に写るようになった。それをキッカケにチームはレッキング・クルーから『ハーレー・ホグズ』の名で浸透するようになり、以降、ホグだけが言葉として残ったのである。これは現在に至るまで、ハーレーを意味するスラングの一種として定着している。
ホグ(ハーレー・オーナーズ・グループ)【H.O.G. (Harley Owners Group)】
ハーレーダビッドソンのオーナーたちによって構成される、世界最大の愛好家グループ。世界130ヶ国にチャプター(支部)が存在し、メンバー数は110万人以上と推定される。ハーレー乗りが条件で、各国の正規販売店にチャプターが置かれて多種多様な活動が行われている。また、あくまでもフレンドリーなハーレー愛好家であり、アウトロー・モーターサイクルクラブとは明確に違うので誤解なきように。
ボクサー・ツイン【BOXER TWIN】
水平対抗2気筒エンジンのこと。BMWのバイクが代表的で、2つのシリンダーが180度で向き合うエンジンは、まるでボクサーが打ち合うようなピストン運動をすることで、ボクサー・ツインと呼ばれる。
ホグワゴン【Hogwagon】
フォルクスワーゲンのエンジンを積んだ、チョッパースタイルのトライクのこと。フロントフォークにはスプリンガーやガーターフォークが装着される。
ホット・ロッド【Hot Rod】
いらない外装パーツを取っ払い、馬力をアップさせたチューンドエンジンを強調するように搭載したカスタムカーのスタイル。1920~30年代のフォード・ロードスターをベースにカスタムされたことから、ホット(いかした)・ロードスターが短縮されてそう呼ばれるようになったと言われる。
ボバー【BOBBER】
チョッパーというカスタムスタイルが確立する前の1960年代に台頭したスタイル。純正リアフェンダーなどを切る(BOB)ことが語源とされ、無駄なパーツを外してストリップ状態にしたことを言う。
ボブキャット(ハーレー)【Bobcat (Harley)】
スキャットの生産が終わった翌年の1966年にデビューした、ハーレーの小排気量モデル。ビッグツイン・ショベルのボートテールを思わす先鋭的なデザインのリア回りが特徴的な、今では非常に珍しい車種である。175cc2ストロークエンジン。
ホモロゲーション【Homologation】
FIA(国際自動車連盟)などの国際機関が定めた、公式レースに参戦するための認可のこと。規定には参戦するバイクの生産台数の項目があり、一定数の市販車を生産していなければそのモデルでレースには出られない。そのため、認可を得るため限定的に生産したバイクを、ホモロゲーション・モデルと呼ぶ。
ホワイト・ヘッディド・イーグル【White Headed Eagle】
首から上が白い鷲のことで、ハクトウワシを指す。アメリカ合衆国の国鳥に認定され、国章にも描かれている。誇り高きアメリカのシンボルとして、ハーレーなどにも頻繁に用いられている。
ボンネビル【BONNEVILLE】
アメリカ・ユタ州にある塩湖の跡にできた平原。毎年、最高速度記録を競うスピード・トライアルが開催され、その様子は映画「世界最速のインディアン」などに収められている。または1958年に登場したトライアンフのフラッグシップのモデル名。