H-D FXBB 2019
SUNNY-SIDE GARAGE
童心を呼びさます
感動体験プログラム
三重県鳥羽市の国立公園、パールロードに行こうとの誘いを受けた。店主の須川さんがよく走りに来るというそこは、眼下に広がる伊勢志摩の海と山野の緑が複雑に入り組んだ絶景ポイントで、海岸線を縫うように走るルート上には青空が澄み渡っている。
そして、そこでの氏のライディングに胸が躍った。豊かな景観をよそに、快活に走り抜ける黄金色のミルウォーキーエイト。右に左に軽妙にリーンして、時にはステップをガリガリッ! スピードに乗った車体はあっという間に流れ去り、特有のエキゾーストノートはどこか遠くでゆるやかに鳥羽の空気と調和してゆく。それがビッグツインだというのを忘れさせるかのスポーツライディングが無条件に目に染みる。
今回の車両は、以前手掛けたFXBBを改良したもの。倒立フォークとBST製カーボンホイール、ブレンボ製ラジアルキャリパーを使い『走りを極めた一台』へと持っていっている。「このカーボンホイールがどれぐらいバネ下重量の軽減に貢献するのか試したかったんです。でもこれはもう乗った人にしか分からない感動的なものだと思います(笑)」。
それは、ブレーキをかけた瞬間にバイクが曲がる準備に入ってくれるような状態。国産車に乗ってる人なら分かるそうだが、ブレーキング時に『さあ右に曲がるの左に曲がるの』と、問いかけてくれる感じだと表現する。
「言葉で説明するの難しいですよね(笑)。ただそっちにキュッと体を動かすだけで曲がってくれるんです。自由自在に動かせるハーレーダビッドソンという感じじゃないですか」
曰く、自分で言うのもなんだけど傑作だと思う、と自負するこのマシンはセットアップも周到。カムシャフトの交換に合わせてチューニングマップも点火時期を換えたものにアップデイト。スペック上はそれだけで20馬力アップを実現するものだ。
ちなみにノーマル車両の状態に関しては、元々はそれほど吹けないカムが入っている。確かにフルコンを入れてチューンアップすれば低回転域でドコドコ乗る分には十分。でもちょっと回すと、早くも中回転域から『もほもほ』と吹けなくなる。そのためカム交換でそうした諸問題を取り払い、ひいては4バルブのポテンシャルを引き出すことが出来るそうだ。
「ウチは見た目じゃなくて自分が乗ってワクワクしてるかどうか。それを思い出した時に自分がニヤニヤしてるかどうかなんです。でもそれを考えた時に、この子は最高かなと思いますね」
HARLEY-DAVIDSON FXBB 2019 DETAIL WORK
FRONT FORK
オーリンズ製倒立フォークのオイルとバネレートを交換。ヘッドランプキャップはドイツのサンダーバイク製。
FRONT WHEEL
乗り味が激変するJWL刻印入りのカーボンホイールはBST製。キャリパーはブレンボのラジアルタイプを装着。
GAS TANK
シェイキン清水さんに一任したというペイントワーク。一連のやり取りが凄い楽しい時間だったと氏は回想する。
SIDE COVER
M8用サイドカバーは同店のオリジナルパーツ。超軽量/高剛性/高強度のドライカーボンを使用した逸品。
SWINGARM
走行フィールを向上させる高剛性のトラックテック製スイングアームを設置。走りに振ったカスタムを徹底する。
REAR END
リアにもBSTホイールを合わせてブレンボキャリパーを選択。サイレンサーにS&S製スリップオンを付ける。
BUILDER’S VOICE
SUNNY-SIDE GARAGE
住所 | 三重県松阪市上川町1655-1 |
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電話 | 0598-67-0058 |
FAX | 0598-67-4758 |
SHOP | SUNNY-SIDE GARAGEのショップ紹介 |
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