H-D KNUCKLEHEAD 1940
ENDO AUTO SERVICE
グースネックを究めた
前後21インチのフォルテ
特異なフォルムを生むグースネックスタイルの一台。ガチョウ(グース)の首を連想させることからその名が付いたカスタムは、エキセントリックな外見同様に、まるでバイクに覆いかぶさるかのライディングスタイルも目を見張る。
群馬の遠藤自動車がこのグースネックスタイルのカスタムを手掛けて早15年以上が経つ。かつて一世を風靡したスタイルは、今では同店の代名詞的存在になり、国内広しといえどもこのグースに秀でたショップはそうそう見当たらない。
「それこそ以前のゼロさん(※ゼロエンジニアリング)の大ブームがきっかけです。当時はどのショップもやっていましたよね(笑)。その流れではあったんですけど、結局作るたびに売れるんです。だからお客さんのニーズのおかげで今に至るという感じなんでしょうね」
流行だけで終わらせず、それをブラッシュアップすることで自社のショップカラーに落とし込んだ遠藤自動車の今回のエクスクルーシブは、『細さ』がポイントである。前後に21インチ/幅3.00のタイヤを入れ、ハンドルはドロップスタイル。普段作っているグースネックに、いにしえのボードトラックレーサーのイメージを掛け合わせた感じにしたかったそうだ。
「まず、グースはウチで人気があるところなのでそこから離れないように。あとは細身のスタイルをこれまでやるキッカケがなかったので、それをどうしてもこっちから発信したかったというのが一番ですね」
骨格はサンティー製フレームをベースに成形。次にスプリンガーフォークはVLオリジナルを1インチチョップして装着し、タンクは全体の有機的なラインを引き立たす造形に製作された。そしてリアブレーキの構造に、外観とはまた違った見せ場を潜ませている。
そのリアキャリパーに連動した2つのマスターシリンダーの仕組みだが、まず一つは右足のフットブレーキ。そしてもう一つが、ハンドルの右手ブレーキレバーをリアキャリパーにリンクさせたものだ。要は、フロントキャリパーをホイールに付けたくなかったことで、その機能をリアキャリパーへと一元化したものである。
レーシーでナイス。グースネックの魅力はドラッグレーサーを思わすファイティングスタイルの中に、落ち着いた大人の雰囲気があるところだと番頭の大柿さんは笑う。そんなチョッパーとはまた別軸のスタイルに、目の肥えたファンは探し求めたダンディズムを見ている。
HARLEY-DAVIDSON KNUCKLEHEAD 1940 DETAIL WORK
HANDLE
ボードトラックレーサーを思わすドロップハンドルに彫金を施工。ライザーを始め要所のゴールドがアクセント。
FRONT FORK
フォークはVLのオリジナルタイプを1インチカット。ライトステーを兼ねたオーナメントにも彫金が入る。
HAND SHIFT
ハンドシフトは操作性を考慮してタンク横に設置。シフトステーにスロッテッド加工を施して完成度をアップ。
MUFFLER
マフラーは前後アシンメトリーのレーサーを彷彿とさせるショートタイプ。キックペダルは同店のオリジナル。
MASTER CYLINDER
マスターの一つは右足ブレーキで、もう一つが右手ブレーキに連動。ダブルキャリパーのそれぞれに作用する。
REAR WHEEL
ホイールは21インチ/3.00でフロントと同じサイズを装着。スリムなラインを形成するこの細さがコンセプト。
BUILDER’S VOICE
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