H-D TWINCAM SPCN
COSMIC
勝負にならない
頂上フリスコセッション
かの時代のベイエリアの街並みを疾走するプラティカルなチョッパーとして、理にかなったセットアップで構成される『フリスコスタイル』。高くナローなハンドルに、カチ上げたフットコントロール、そして飾り気のないソリッドなエクステリア。廃れることないこのチョッパーラバーの琴線に触れまくるスタイルを触らせたら突出の、仙台のカッティングエッジによるブランニュー。
「旧車をベースにしたようなカスタムをツインカムで作りたかった。それとガンガン走れる感じかな。俺こういうの好きだからね。結局はそれだけだよ(笑)」
手を動かしていけば自然とこうなる。普段やっているのと一緒だと言うビルダーの三浦さんは、どこどこがカスタムのポイントではなく、一番大切なのはバランスだと語る。ガスタンクやリアフェンダーの位置、あとは人が乗ってベストなポジション。意識するとすればその辺だ。
フロント21/リア18インチのビッグマシン製ホイールに、純正39φフォークを使い6インチオーバーとしたフロントエンド。そしてシンプルゆえに才覚が問われるマフラーと、ボリュームのある車体に合わせてコーディネイションした外装。それら単体ですら威力のあるパーツ群が足並み揃えてスクラムを組んだ良質なボディシェイプは、相変わらずキツい。
「大変だったところ? しいて言えばだけどタイヤかな。これ元々130幅のモデルだけどノーマルのスイングアームで200を履かせてる。スプロケットもスペーサーも合わせながらオフセットさせて。まあそれぐらいだよ」
聞かなければ決して出てこない苦労の跡である。130から200へ。氏は淡々と話すが、全体の黄金比を崩すことないフィニッシュは並ではない。こうした自ら声を上げない一歩引いた男っぷりは、手掛けるチョッパーにも知らずに伝播している。
さて、最後に外装のマウント法について触れておきたい。リアフェンダーの装着箇所を左右非対称にしている点からすべて、脱着しやすいように、何かあったときにスピーディーな対処が出来るようにしてのものだ。
「簡単に外せて丈夫が一番良い。トラブルがあった時にいちいち時間かけて直さなきゃいけないような、そんなショーバイクはいらねえって感じ。普通にバシバシ走んないと(笑)」
どうしてもキレた外見ばかりに目が行くが、ビルダーが何を思いチョッパーと向き合っているのか。それはこんな箇所からフワリと輪郭が浮かび上がる。
HARLEY-DAVIDSON TWINCAM SPCN DETAIL WORK
HANDLE
ライザーとハンドル、削り出しのトリプルツリーまでがオリジナル商品。自社パーツからも同店のスタンスは明白。
FRONT FORK
フォークは純正39φの6インチオーバーでボトムケースをブラックアウト。ヘッドライトは汎用5-3/4インチ。
FRONT WHEEL
21インチホイールは長年パートナーシップを築くビッグマシン製。細部まで隙のないデザインが完成度を増す。
GAS TANK
タンク下に沿わせたラウンドバーは同店のアイコン的技巧。脱着容易なマウント法など実用的物作りを展開。
MUFFLER
内側へ逃げてから後方へ吐き出されるマフラー。ステーを裏に隠し、上下パイプは絶妙なクリアランスを取り設置。
REAR FENDER
ワイドタイヤ化したリア周りにフェンダーは鉄で製作。強度を確保したステーにはスロッテッドのアクセント。
COSMIC
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