HARLEY-DAVIDSON XLH883 2000
MOTORCYCLE SHOP H.B.C
ショックな出会いが導く
華やぐルーラー的新生活
これまで国産アメリカンのカスタムで広くその名が知られた福岡のH.B.Cが、スクランブラースタイルに特化したオリジナルブランド、『RULER(ルーラー)』を始動。この2000年式XLH883は、新たな方向性を見出しシフトチェンジを計った同店のブランニューである。
「アメリカンバイクがメインだったので、違う車両を扱うブランドとして立ち上げた。小排気量から大きいのまで全部扱っていきたいですね。もちろん今後力を入れていく予定です」
代表の橋辺さんは相手の目をしっかり捉え、程よく張りを持った声でそう話す。そして何より、今回のブランド立ち上げにはアメリカン畑に長く身を置いてきた氏が、初めてスクランブラーに乗った時の衝撃が大きく影響している。言葉を借りれば、「こんなに楽しいとは今まで知らなかった」、である。
人は自分が楽しいと感じたことに対してはテンションが飛躍し、どんな労力をもいとわないもの。それは橋辺さん率いるルーラーも同じで、瞬く間にカスタム車を数台メイクしてスクランブラー部門としての基盤を固め、一気に暖簾を用意した。
「この辺は山道とか田んぼのあぜ道を走るには事欠かない。その為に車高を上げたり、オーナーに合わせてハンドル幅を広く取って扱いやすくしたり。とにかく遊べるバイクという感じですね」
ショーバイクではなくガンガン乗り倒して欲しい。そして、雑に、オーナーが楽しめればそれで十分。実に正しい作り手の想いを反映し、前後は19/16インチのストックサイズながらフォークスプリングを固めに換えて、リアショックは4cmほど長いタイプを選択。またスクランブラーバーに、リアエンドはシート後方のサブフレームをカットしてループフレーム加工。フラットフェンダーと併せることで、軽快な印象を演出している。
「あまり手をかけ過ぎずに遊べるバイク」、というコンセプトの通り目立った作り込みは無いものの、やはりそこはアメリカンカスタムの旗手として鳴らした同店である。タンクの下側をよく見れば、エンジンのロッカー形状と干渉する部分を逃がして成形。わざわざピタリと沿ったデザインに素知らぬ顔で仕上げていたりする。
そのタンクを基点に、サブフレームを作り替えてシートをバランスさせたフォルムは、ネイビーブルーの晴れやかなカラーリングと相まって見るほどにどこか心躍る装いである。WHEELERS LIFE。氏が久しぶりに喰らった衝撃をそのままに、『バイクのある生活を楽しもう』という意味を込めたフレーズが、ルーラー発足の純粋で、真っ直ぐな動機である。
HARLEY-DAVIDSON XLH883 2000 DETAIL WORK
HANDLE
オフロードを駆けるにはベストのスクランブラーバーはステンで製作。ブリッジにスロッテッド加工を施す。
GAS TANK
カワサキW650用をベースに下側部分を始め、ほぼリメイクされた。シートへと繋がる流れに配慮して製作。
SEAT
外装の明るい色味に合わせてシートもライトブラウンレザーを使用。飽きの来ないスタンダードな形状だ。
REAR SHOCK
悪路を突っ込むスクランブラースタイルゆえ車高をアップ。社外品の4cm延長したブラックタイプを装着。
MUFFLER
ドラッグパイプを若干くすんだ色にペイント。耐熱シルバーに白を混ぜて調合したこだわりのカラーである。
REAR END
サブフレームをカットしてループフレーム加工を施行。汎用のフラットフェンダーを使い軽快な印象に色付け。
BUILDER’S VOICE
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