HARLEY-DAVIDSON S&S EVOLUTION
A-SYKS MOTOR WORKS
ビンビンにパンパン
クオリティの頂上決戦
笑う門には福来る。エーシックスモーターワークスの代表田中さんを形容する言葉はこのひと言に尽きる。豪快でいて全体に目をやる気遣いも怠らず、そして、自然と周りの人間を笑顔にさせる陽気な人柄。3児のパパという包容力も手伝って、単なる『ミスタースマイル』ではなく、頼れるミスターといった風情である。
そんな氏のブランニューが、このS&S製96cu.in.エンジンを搭載したエボリューションだ。それまでのほがらかな人物像とは裏腹のシャープなフォルムに、色彩を欠く重厚なブラックカラー。頼れるミスターなんて軽口をいつまでも叩いていられない凄みが、このマシンからはバンバンに出ている。
「大人がビンビン走って楽しめるチョッパー。これは足周りをばっちりアップグレードして、『走って楽しむ』を優先したものです」。その言葉通りに前後サスペンション、ホイール、ブレーキ、タイヤに至るまでが、妥協のないハイクオリティパーツで武装されている。
そして今回は、そのクオリティコントロールにミスミエンジニアリング製のパーツが惜しげもなく投入された。まずフロントフォークは、ミスミからトリプルツリーとセットで販売されるオーリンズ製正立フォークを装着。そして前後19/18インチの10本スポークホイールと、ブレーキ周りすべてに同じくミスミ製をセット。なんとも贅沢なメニューである。
「デザインが良くてクオリティも間違い無いから手数が少なくて済む。だからパンパン当て込んでいけるんです。例えばもし、このミスミのブレンボキャリパーじゃなくて別の物を用立ててサポートを作りましょうとなったらどんどんコストがかさんでいって良いことなんて無いですよ」
製作の現場に立ち続ける田中さんの審美眼に叶ったミスミのパーツ群。そしてそこに来て、古巣ホットドック仕込みのワンオフのミッドコントロールとマフラーのコンビネーションである。そのいずれもが違和感のない調和を見せているのは、双方が同次元のクオリティで均衡しているからであり、言い換えれば、一カスタムショップが国内屈指のパーツメーカーに引けを取らない物作りを行っている証であろう。
しかし、このマシンの見せ場はそこだけでは終わらない。オーナーが走って楽しめることに重点を置いたエンジンの排気量は、日常の使用でストレスを感じないギリギリのラインだという96cu.in.(1580cc)に設定。タイヤはスムーズなハンドリングとコーナーでの踏ん張りが効くブリヂストンのBT39を。そしてマスターシリンダーには、握り込んだ後の微細な調整が効くラジアルポンプを採用している。
足周りからラジアルポンプまで配慮されたそれらはすべて、『安全に楽しむため』のもの。この日何度も耳にしたそのフレーズが、同店の物作りの源泉だ。
HARLEY-DAVIDSON S&S EVOLUTION DETAIL WORK
HANDLE
ライザー、レバーはミスミ製。マスターシリンダーは微細な調整が効く操作性の高いラジアルポンプを採用する。
FRONT FORK
ミスミよりリリースされるトリプルツリーセットのオーリンズ製フォーク。ブレーキ周りも全てミスミ製。
ENGINE
通常の使用でストレスを感じないぎりぎりのサイズだと言うS&S製96cu.in.(1580cc)を搭載。キャブはFCR。
MID CONTROL
修業時代にたっぷりと技術を培い、お家芸とも言えるカチッと作り込まれたワンオフのミッドコントロール。
MUFFLER
こちらも勝手知ったる的なレーシーなテイストを持つ逸品。エキパイはステンレスでメガホンはアルミとなる。
REAR WHEEL
豪華極まるホイール周り。10本スポークホイール、ブレーキ周りはすべてミスミ製。タイヤはBT39を装着。
BUILDER’S VOICE
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