試作に試作を重ねて、遂に販売へとこぎ着けた鋳物パーツメーカー『FORK』のブランニュー。純正39&35ミリフォーク用のカスタムパーツ『シャークフィンバイザー』は完全ボルトオン対応の商品で、純正バイザーを外してそのまま入れ替えられるイージーな仕様だ。
今回はハーレーダビッドソンシティ西東京店の協力のもと、このパーツをセットアップ。純正ポン付けでも違和感のないすわりの良さと、勇壮な表情を生むソリッドなデザインの妙味に今一歩踏み込みたい。
(取材協力/ハーレーダビッドソンシティ西東京店)
前作のダート風ミニヘッドライトカウル『エンデューロフェイス』の製作を経て、「ハーレー用の小さいミニカウルがあったら面白いかも」、というのがコトの発端である。そして、その際外せないお題は、「純正バイザー位置にボルトオンでピタリと合うもの」。
結果的に計3回ものターニングポイントを経て完成したそれは、開発者曰く、ああでもないこうでもない『どはまり』からなんとか這い出してたどり着いた究極形。どこかを改良すればどこかが崩れるという魔の連鎖に悩んだと言う。
「ぶっちゃけ1回の試作で上手くいくことはないけど、それにしても今回は大変だった。長さだったりネジ位置の変更といった物理的な問題よりも全体のバランス。どこか一ヵ所に手を加えると必ず他の場所がおかしくなるから、その辺の調整ですよね」
大海をスピーディーに回遊する鮫(シャーク)を思わすボディシェイプ。同メーカーの商品に共通する、水の抵抗を極限まで抑えた無駄のないフィッシュラインは今回も組み込まれ、自然美特有のやわらかさとシャープさを兼ね備えた造形となっている。
バイザーのフロント部分を注視して欲しい。どの角度から見ても直線ラインが無く、ゆるやかなアールが付いてるのが分かるだろう。しかし、アールが付き過ぎると可愛いくなり、無ければまとまりに欠けて大味になる為、これ以上ないジャストな曲がり具合で完遂。ヘッドライトと調和したシャープな印象を与えている。
トップブリッジの延長線上に、誤差なくバイザーがマウント。角度が合っていないのは論外で、ピタリとツライチになるようにバイザー側の深さを設定。純正の雰囲気を損なわずに、細部の詰めを繰り返してバランスを取ったそれは、計算し尽くしたフィッシュラインと設計が土台にあってこそ具現される。
デザインの要(かなめ)になる特徴的なフード内には、各種スモールパーツが収納出来る。インジケーターやミニスピードメーターがジャストではまるサイズ感で、また、元々インナープレートは別売りのため用途に応じた選択が可能。純正パーツとの相性も良好だが、やはりFORK製ハンドル&ライザーとの一体感は高い。
特別な加工などは不要の、完全ボルトオンのシャークフィンバイザー。取り付けは至ってイージーで、既存の純正バイザーを留めているボルトをそのまま使って入れ替えるだけでOK(※ミニメーターやインジケーターランプの移設の場合は専門的技術が必要)。
純正バイザーがプレーンな外観なのに対して、フードがワンポイントに効くシャークフィンはカスタムテイストの高い装い。ヘッドライトをゆるやかなアールで包み込むデザイン。
ヘッドライトとバイザー間のクリアランスを追い込むことで、精悍なフロントマスクを形成。また砂型鋳造の温度管理や型の方策により、鋳物表面の質感を高い水準でコントロールする。
シャークフィンバイザーは(左)ベアが1万4,900円、(右)ポリッシュ1万9,800円。共にインナープレート無し。対応車種は、39mmフォークのスポーツスター全般とFXダイナ系/35mmフォークの’86年以前のスポーツスターと’86年以前のFX系ビッグツインなど(※35mmフォークへの取付に関して、場合によりフォークトップボルトの微調整の必要有り)。
フード内にインジケーターランプやミニスピードメーターを移設出来るスペースを確保。(左)インナープレートは別売り2,160円。プレート下からプラスネジ4本で固定。
メーカー | FORK |
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住所 | 東京都大田区東糀谷3-16-2 |
電話/FAX | 03-5705-4009/03-6423-2102 |
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