外見だけなら、まるで兄弟ほど雰囲気が似た二人だ。ひとりはそば屋の職人。もうひとりは鉄工所勤務。しかし漂う空気感こそニアミスするものの、兄弟ではない。話してみればよく分かる通り、互いのキャラが被ることはなく、それぞれがキラついた独自の個性を持ち合わせている。
本業がそば屋の天野さんのライフワークはサーフィンとスケートで、一方の渡邉さんはそれにプラスしてバイクが加わる。初ハーレーがパンヘッドというツワモノの氏にその理由を聞けば、「欲しいやつを買わないとお金が無駄になるから」と至ってシンプルだ。
天野さんと渡邉さんは先輩後輩の間柄で、同じ趣味を共有した仲間でもあることから、互いを尊重したフランクな距離感をキープしている。ここではそんなエッジーなスタイルを持つ二人に焦点を当てて、BLUCOの魅力に迫りたい。
(写真/山田健太郎)
天野さんの一日はサーフィンから始まる。波が良い日は朝5時に目覚め、そのまま5時半には早くも着水し、7時半までの束の間の2時間を海に抱かれ、抱いて過ごす。そしてそこから本業のそばの仕込みと営業に入って、昼の部が終わった2時から5時半までの休憩時間に再度着水。波が悪ければスケートボードへとシフトする。
「そのあとは夜8時まで働いて、家帰ってお酒を飲んでまったりしてるかな。ひとり居酒屋状態で、娘としゃべってるうちに気付けばソファでそのまま撃沈してるっていう流れです(笑)」
中学生のときにスケートを始め、その後太平洋沿いの千葉県旭市出身という土地柄から必然的にサーフィンに興味を持ち、遊びの場は陸から海へと変わっていった。
「サーフィンやり始めたらスケートはやらなくなった。でもあの震災後に海に入れなくて、そのやりたい衝動をスケートで発散していた。そこでスケート復活というか、そんな感じでしたね」
スケートボウルを優雅に舞うそのライディングはスムースで、サーファー特有の膝を使った身のこなしに思わず惹きこまれる。『スタイルを持った人』、と紹介を受けたその表現が実にしっくりくる男だ。
「7年前ぐらいのインタースタイル(※ボードカルチャーが主体の展示会)の展示会で初めて青木さんと会って、そこから仲良くなった感じ。それまでもBLUCOは知ってたんだけどそこからですね」
一方、渡邉さんも、休日の朝はほぼ天野さん同様の時間軸で動いている。朝5時に起床して仲間と待ち合わせて海に入り、8時にはワンラウンド終了。その後有名シェイパーのタッピー氏の所に行って一日が終わる時もあれば、別の場所へスケボーをしにふらふらと出かけることもある。
「最近はマジそんな感じです。普段は鉄を作ってる工場で朝番中番夜番の三交代制なんで。あとこういうランプを作るのが好きになったのは最近ですよ。滑るより作る方にはまっちゃって(笑)」
今回取材したスケートランプやボウル、そしてロッジに至るまでがすべて渡邉さんの手作りだ。何もなかった所から形になっていく一連の工程が楽しくってしょうがないと言う。
「この57年のパンヘッドは初ハーレー。この前にインパラ乗ってたんですけど、なんか最初から自分が一番欲しいやつを買いたい。何度も乗り換えるお金がないから一回目でいきなりいきたいんです(笑)」
清々しいほど合理的な発想で愛車と向き合う氏は、身に着けるファッションに関しても迷いがない。上下ともにほとんどBLUCOがワードローブ。そしてそれは、ブランドではなく、作り手である青木さんの人柄に惹かれてのものなんだと笑みをこぼす。
モデル | 天野 幸之助 Kohnosuke Amano |
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キャップ | OL-211-018 ¥3,800-taxin |
タンクトップ | OL-702-018 ¥3,600-taxin |
ワークシャツ | OL-108-017 ¥7,900-taxin |
ショーツ | OL-005-018 ¥8,800-taxin |
ソックス | OL-302-018 ¥3800-taxin (2-Pack) |
シェード | UC-030 ¥14,800-taxin |
ショップ | BLUCO STORE |
モデル | 渡邉貴裕 Takahiro Watanabe |
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Tシャツ | OL-801-018 ¥4,200-taxin |
ショーツ | OL-063ES-018 ¥8,800-taxin |
ソックス | OL-303-018 ¥3800-taxin (2-Pack) |
シェード | UC-018 ¥12,800-taxin |
グローブ | UC-110 ¥12,800-taxin |
ショップ | BLUCO STORE |