古き良きアメリカへの憧憬を色濃く匂わせながらも、日本生産ならではの洗練さとクオリティを実現するクラフツマンシップで、老若男女問わず幅広い層のバイク乗りを魅了する『ディンマーケット』。
トライクやサイドカーといったスリーホイーラーカスタムを専門とし、ロシア製2WDバイクURALの正規代理店も務める千葉県柏市の『ガレージエルフ』の看板ママ、植原侑(ゆき)さんもそんなディンマーケットのプロダクトに入れ込むヘビーユーザーの一人だ。
明るい笑顔から快活な人柄が溢れ出し、奔放という言葉が似合うパワフルな彼女の、トレンドに流されることのない確たる価値観を通してディンマーケットの魅力に迫りたい。
(写真・文/馬場啓介)
膨大な物量を受け止める積載能力、転倒することのない安定性、そして頬を撫で風を感じる開放感。ともすればバイクの枠を外れた存在だと捉えられがちなトライクやサイドカーだが、否、二輪と車のどちらの長所をも堪能できるハイブリッドな乗り物という認識が正しい。
柏市に拠点を置く『ガレージエルフ』はそうしたスリーホイーラーの魅力を世に伝道するカスタムショップだ。長年、三輪に携わってきた代表の植原学さんが手掛けるスリーホイーラーは独特の楽しさを残しつつも特有の癖が払拭されており、非常に乗りやすいと定評がある。
そんな植原さんの傍らで共にシーンを盛り立てようとサポートを務めるのは妻の侑(ゆき)さんだ。16歳で原付からスタートしたバイクキャリアは国産車ベースのトライクへと続き、今ではURALギアアップを日常の足としつつ、他にハーレーも3台所有し、乗り分けている。
かなりマニアックな遍歴を持つ生粋のバイク狂だと評して差し支えないだろうが「特に理由があって選んできた訳ではないんです。直感でビビッと来たら気持ちが抑えられなくて、衝動買いですね」と、にこやかに話すその様子に奇をてらう様子は一切ない。
侑さんは子育てに奔走する三児の母であるため日々多忙を極めるが、僅かでも時間を見付けては植原代表と二人でバイクで出掛けるのだそうだ。「バイクは夫婦二人の時間を作るためのツールなんです」との言葉通り、はたから見ても二人は実に仲睦(なかむつ)まじい。
侑さんがセオリーやトレンドに流されない自分だけの確たる価値観を持っていることは、車種だけでなく施したカスタムを見ても明らかだ。自身が『直感』と呼ぶそれに従い、様々なものを見て養われた慧眼(けいがん)が『ディンマーケット』に向けられたのは偶然ではないだろう。
側車付き2WDのURALには本来ヘルメットの着用義務はないが、侑さんは「重さや窮屈さを感じないので、かぶることに抵抗がないんです」とクラシックな革巻きのジェットタイプを愛用している。往年のデザインを今に伝えるURALやハーレーとの相性は言わずもがなだ。
そのクオリティを一度知ればラインアップの豊富さゆえ、身につけるギアがディンマーケットのプロダクトで揃えられていくのは自然な流れ。バイクと同じように共通の趣味として夫婦の話題にも良く上り、水入らずの二人の時間に華を添えているのだと言う。
侑さんに夢を尋ねると「どこでもいいので、子供たちが大きくなったら一緒にバイクに乗って出掛けたいですね」と優しく頬を緩ませた。そのときにはバイクと同様にお揃いのディンマーケットの品々が、家族の絆をより一層強固なものとして繋いでくれるだろう。
最新の設備で作られる『ディンマーケット』の商品だが、その一方で往年のデザインを踏襲しており、URALのように数十年前から基本設計を変えていないバイクとの相性も高い。
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