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ア行のバイク用語集

アーサー・ダビッドソン【Arthur Davidson】

4人のハーレーダビッドソン創業者のうちのひとり。他に、ウィリアム・S・ハーレー、ウィリアム・A・ダビッドソン、ウォルター・ダビッドソン。全米中にハーレーのディーラー網を敷くことで、後の発展に大きく貢献した。

アーシング【Earting】

マイナス配線の強化を意味する造語。エンジン性能を引き出すために、マイナス配線を増やして電気をスムーズに流れさせる手法。

アーリー・ショベル【Early Shovel】

1966-69年式ショベルヘッド・エンジンのこと。『アーリー』は初期(前期)の、という意味。この期間のショベルヘッドはパンヘッドと同じ形状のクランクケースを使用。’70年以降のケース形状が変わったモデルと区別して、アーリー・ショベルと呼ばれる。

アール・ピー・エム【RPM】

Revolutions Per Minute(レボリューションズ・パー・ミニット)の略。1分間のエンジン回転数のこと。

アールズ【Earl’s】

50年以上の歴史を持つ、アメリカのオイルクーラーやオイルライン、フィッティング部品を専門に扱うブランド。そもそもは航空機の燃料供給や潤滑油循環といった、テクニカルな技術を二輪(四輪)にフィードバックさせて使用したことで知られる。

アイアン・クロス【Iron Cross】

ドイツ軍における鉄十字型の勲章のこと。1813年のプロイセン時代以降、戦争で功績を挙げた軍人に対して贈呈。デザインはドイツで中世から用いられた紋章がベースとなっている。これを’60年代のアウトロー・バイカーが身につけていたことから、チョッパーやカスタムカルチャーにおけるアイコン的存在となっている。

アイアン・ホース【Iron Horse】

バイク、特にハーレーダビッドソンを馬に例えた言葉。

アイアン・レッド・スキン【Iron Red Skin】

鉄の赤い肌の意味。つまり、インディアン製モーターサイクルを指す。インディアン(アメリカ先住民)の肌色が赤いことからそう呼んだ。

アイアン・ワーク【Iron Work】

鉄工所。

アイアンサイド【Ironside】

バイク上部のこと。アイアンパーツで構成される部分が多いことに由来。一方、バイク下部はラバーサイド(Rubber Side)と呼び、これはタイヤがラバー(ゴム)であるためだ。

アイアンヘッド【Ironhead】

ハーレーダビッドソンのスポーツスターファミリーにおいて、1957-85年の間に製造されたモデル。エンジンのヘッドが鉄製であったことに由来。略してアイアン、あるいはアイアンスポーツとも呼ぶ。

アイシング【Icing】

キャブレターが混合気を霧化(むか)出来なくなる現象。原因は、気温が低いときにキャブレターの周りの気化熱が奪われてしまい、その結果キャブ本体が凍って起こる。そのため走行中のエンジンが止まったり、スロットルバルブが張り付いて回転数が下がらなくなるなどのトラブルが発生する。

アイデンティフィケーション・ナンバーズ【Identification Numbers】

メーカーの生産工場でフレームとエンジンに入れられた刻印。バイクの個体識別をするためのもので、アルファベット、数字、記号を組み合わせた複雑なものとなる。別名VIN(Vehicle Identification Numberヴィークル・アイデンティフィケーション・ナンバー)。

アイドル・アウェイ【Idle Away】

日本ではアイドリングが一般的。回転数を保ったままエンジンを動かしている状態。ただボーっとして時間を潰すという意味もある。

アウトローズ・モーターサイクル・クラブ【Outlaws Motorcycle Club】

世界最大規模のアウトロー・モーターサイクルクラブ。1935年イリノイ州マックックで前身となる団体が発足され、現在は同州のシカゴに拠点を置く。交差したピストンに鎮座するスカルがトレードマークとなる。2006年には日本支部が沖縄に配置された。

アエルマッキ【Aermacchi】

1960年代にハーレーダビッドソンから販売されていた、イタリアン・ハーレーの小排気量バイク。元々は、1913年設立のイタリアの航空機メーカーで、飛行機や軍用機を扱うことで知られていた。第二次世界大戦後から2ストロークのバイクも手がけるようになるが、’60年代にハーレーダビッドソンに買収される。

アス・ホール【Asshole】

直訳するとケツの穴。しかし一般的には、バカ、アホなどといった悪口のスラング。

アップ・スイープ【UP Sweep】

チョッパー・カスタムでよく見られるスタイルで、マフラーの、エキゾーストパイプの後部と、それにつながるマフラーが水平ではなく、上方に向かって角度の付いたエキゾーストシステムのことを言う。

アップサイドダウン・フォークス【Upside-Down Forks】

国内では倒立フォークとも呼ばれる。テレスコピック・フォークのひとつで、テレスコを逆さまにしたような形状。そのため、フォークのアウターチューブが上側、インナーチューブが下側となったフロントフォークとなる。倒立フォークはバネ下重量を軽減できることから、路面の影響を受けず、路面追従性を高めるメリットを持つ。更に、強靭なアウターチューブが通常とは逆の上側になることで、フォーク剛性がアップするというメリットもある。

アフターマーケットパーツ【Aftermarket Parts】

日本では社外品とも呼ばれる、メーカー純正品ではないパーツ。カスタム用部品、交換用部品、不具合対策用部品など種類と品目は多岐に渡っている。

アレン・ネス【Arlen Ness】

マスター・カスタマイザーの称号を持つ、カスタムバイク界のパイオニア。1970年代から活躍し続け、今もなお現役のカスタムビルダー。斬新なアイデアと技術力でこれまで幾度もカスタムバイクの常識を覆してきた生きる伝説(リビングレジェンド)。

アロイ【Alloy】

2種類、もしくはそれ以上の金属を混合して作る合金のこと。アルミ合金、マグネシウム合金などがある。ひとつの金属に別の金属を混ぜ合わせることで、用途に合わせた特殊金属を作り出すことができる。

アンカット【Uncut】

切っていないという意味。この切ったかどうかが問題視されるのは純正フレームである。切られていない100%純正のフレームは古いものほど希少性が高く、価値も高い。しかし、純正フレーム、特にリジッドフレームは、カスタムされる過程で不要な部分が取り払われたり、ネック角や全長が伸ばされるのが常であったため、手付かずのフレームと巡り会える機会は稀。また、もしあったとしても今ではかなり値が吊り上げられている。

アンスプラング・ウェイト【Unsprung Weight】

バネ下重量のこと。つまり、サスペンションのバネ下の総重量のことで、ホイール、タイヤ、ブレーキキャリパー、ローターなどの合計となる。バネ下が軽いほどに、路面からの影響を受けにくい。

アンダーグラウンド【Underground】

元々は地下、ロンドンの地下鉄という意味。メインストリーム(主流)とは対極に位置する存在で、マニアックでカルト的要素を持ったり、時には非合法な事象や文化のことを言う。カルチャーの発信源としての力も強く、前衛的な物事が生まれ続けている。

アンダースクウェア【Undersquare】

エンジンのストローク量がボアよりも大きいものを言う。ハーレーダビッドソンのVツインエンジンが代表的で、低回転時から高トルクを生み出すのが特徴。しかし一方で、高回転型とするのが難しい構造となっている。反対語としてオーバースクウェアがある。

アンダーステア【Understeer】

コーナリング時に、外側に膨らんでいってしまうステアリング特性を指す。一定のハンドル角で進入して、コーナーを曲がりながら徐々にスピードが上がっていくにつれその現象が起こる。

アンドリュース【Andrews】

1972年創業のバイク用カムシャフト、トランスミッション部品を製造販売するメーカー。ストリートからサーキットユースまで、幅広く商品を揃える。

アンノウン【Unknown】

不明のこと。雑誌やウェブサイトで掲載されるバイクやカスタムパーツにおいて、年式やメーカー、パーツ名称が分からないときなどはこの単語が用いられる。