ハーレー スイッチバック FLDのクラブスタイルカスタム

HARLEY-DAVIDSON FLD
VIDA MOTORCYCLE

November 11th, 2017

ブラックで覚醒する
不人気車のアップホールド

現行のH-Dダイナをベースとしたハイスピードスタイルが、カスタムシーンに定着して久しい昨今。現在も過熱するその米国を中心にしたブームの炎が、国内ではまだ種火程度だった頃からこれに着目し、今まで数多くのマシンをリリースしてきたのがヴィダモーターサイクル代表の大久保氏だ。

ハーレー スイッチバック FLDのクラブスタイルカスタム

そんな氏が今回のカスタムベースに選んだマシンは、FLD『スイッチバック』。ダイナシリーズでありながらモデル名に『FL』が冠されたモデルである。これは、ダイナの軽快さとツアラーの装備を併せ持った異色のモデルとして2012年にリリースされ、デビュー当時に賛否両論を巻き起こす。いや、正直に記せば、人気はさほど集まらなかった。事実、2016年モデルを最後にFLDは生産を終了している。

ハーレー スイッチバック FLDのクラブスタイルカスタム

しかし、大久保氏はそのFLDに可能性を見出すことに。「高速クルーズが楽なダイナ。それでいてハードバッグなどの装備が充実していて、どっしりしたツアラー寄りの風格もある。外装を触ることなく純正を使ってもカッコ良くなる。以前手掛けたFLDでそれを実証したんで自信がありました」。

その言葉通り、外観に関しては大きなモディファイは行われていないのがお分かりいただけるだろう。しかし、である。純正のFLDを脳裏に浮かべて比較していただきたい。その『変身』は目を見張るものだ。

ハーレー スイッチバック FLDのクラブスタイルカスタム

要因の一つが、各部に施されたブラックアウトだ。しかしただ黒く塗るだけでは済まないのがヴィダである。ソリッドの黒だけでなく、ヘッドやカムカバー、ミッションカバーなどはガンメタ、そしてクラッシュバーやバッグのフックなどはマット感が際立つホットロッド・ブラックといったあんばい。黒系3色を使い分けることで車体に生まれる妖艶なコントラストには舌を巻く。それでいてブラックではなく、あえてステンの素地を活かしたマフラーの、ゴールド焼けに外しの美学を覗かせる。

ハーレー スイッチバック FLDのクラブスタイルカスタム

走りにも妥協がない。エンジンは106cu.in.へボアアップし、ハイカムを入れて高回転域のクルーズ性能をアップ。またFサスにハイパープロを用いてチューニングを計り、フロアボード車特有の、空気抵抗による高速域でのフロント『ぶれ』をミッドコントロール化で抑制する。

ハーレー スイッチバック FLDのクラブスタイルカスタム

ヴィダの手により生まれ変わったFLD。全方位、『不人気車』のレッテルはもはやどこにも見当たらない。

(写真・文/マツモトカズオ)

HARLEY-DAVIDSON FLD DETAIL WORK

ハーレー スイッチバック FLDのフロントエンド

FRONT END

ヘッドライトはLEDバルブを採用。スモークに変更されたシールドステーはホットロッド・ブラックで染める。

ハーレー スイッチバック FLDのハンドル

HANDLE

延長加工されたポストにPRO TAPERのトラッカーバー。ナックルガードはVIDAオリジナル。グリップはRSD製。

ハーレー スイッチバック FLDのクラッシュバー

CLASH BAR

このスタイルの定番、ブートレグ製クラッシュバー。ドリルドされた風態にマットなカラーが絶妙にマッチする。

ハーレー スイッチバック FLDのシート

SEAT

硬さ、座面の広さ、腰のホールド感などロングライドに適したBMC corbinのシート。ステッチはゴールドに。

ハーレー スイッチバック FLDのマフラー

MUFFLER

シートのゴールドステッチと同様に、Thrashinのエキゾーストは焼け色のゴールドを車体の黒と相対させる。

ハーレー スイッチバック FLDのサイドバッグ

SIDE BAG

ツアラーより小ぶりで機能的なサイズのハードバッグはFLD最大の魅力。フックもホットロッドブラックに塗装。

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