ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のチョッパーカスタム

HARLEY-DAVIDSON FLH 1979
SLEEP WALKER

September 14th, 2017

リサイズした
純正ルックのキレた奴

有りそうで無かったスタイルだ。フロントのナセルと、リアのボートテイルのコンビネーション。そして、そのトラディショナルなセクションを前面に押し出すでもなく、絶妙なサイズ感でまとめるそれとなさ。不必要に浮くことないパーツバランスは、どう見ても玄人のそれである。

‘79年式FLHをベースにした一台は、リアのボートテイルありきのカスタムだと言う。その時その時で作りたい物が出て来ると話す店主の三嘴さんによれば、今回は純正の大きなタイプではなく、シャープでコンパクトな物を自分の手で作ってみたかったそうだ。

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のチョッパーカスタム

そこでまず、初めてのことで全体のサイズ感が掴めなかったことから、鉄の丸棒でアウトラインの製作から着手した。長さや高さ、幅と、実際のイメージをカタチにしておいた上で今度はそれに、切り出しておいた鉄板を各ピースごとに貼付。最終的に溶接でつないだ表面を均し、地道な作業を重ねた末にメイクした部位だ。鈑金加工を得意とする氏にしても、なかなかヘビーな箇所だったと作業工程を振り返っている。

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のチョッパーカスタム

お次は、ナセルだ。「これも昔から結構好きなんですよ」、と質問に対して明快な答えを返すだけあり、にわかファンがその場の勢いで取り組んだ物でないのはそのまとまり具合を見れば分かる。好きさ加減が伝わって来ると言い換えても良いだろう。

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のチョッパーカスタム

「コンセプトは純正テイスト。でもあまりおとなし過ぎないようにって感じです。例えばマフラーの荒っぽいつなぎ目はそのまま残しておいたり、3インチのオープンベルトを入れたり。あとはハンドルですかね。走る時に気持ち前傾の、攻撃的なポジションになるように作ってます」

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のチョッパーカスタム

自分で手掛けた塗装は、当然往年のボートテイルに使われたAMF時代のグラフィックを再現。濡れたような輝きを帯びるグロスブラックとのマッチングが素敵だ。この、何てことないペイントワークがひと際映えるのも、ホイールやハンドルなどの要所を黒く塗り統一感を持たせてるからで、これは色彩感覚に長けた作り手ゆえのテクニックと言える。

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のチョッパーカスタム

フォークは純正の39φをわずかにローダウンし、三つ又はノーマルをスムージングしてブラックアウト。前後ホイールはフロントにダイナ用を、リアにはツインカムモデルのウルトラ用を装着する。ほとんどのパーツをワンメイクで構成するのではなく、あくまで『純正テイスト』を活かしたカスタムは、ボートテイルが導火線となり鮮やかにひらめく。

HARLEY-DAVIDSON FLH 1979 DETAIL WORK

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のハンドル

HANDLE

攻撃的なライディングポジションを形成するハンドルはワンオフ。フォーク幅とバランスを取りサイジング。

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のナセル

NACELLE

純正39φフォークに収まる、鉄板で製作したナセル。必要以上に存在感を押さない計算されたスマートな造形。

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のガスタンク

GAS TANK

タンクは純正5ガロンの幅を詰めてリメイク。メーターダッシュの造形とピンラインがアイデンティティだ。

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のマフラー

MUFFLER

パイプをつなぎ合わせたマフラーは溶接箇所を均さずに敢えてそのままの状態をキープ。荒々しさを表現する。

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のボートテイル

BOAT TAIL

往年のボートテイルを自分が理想とするサイズ感に製作。シャープでコンパクト、まとまりの良さが光る部位。

ハーレー ショベルヘッド FLH 1979のリアホイール

REAR WHEEL

ヴィンテージ風のリアホイールは意外にもツインカムのウルトラ用。ブレーキにはロッキード製をセット。

BUILDER’S VOICE

SLEEP WALKER

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