ハーレー ナックル1938のカスタム

HARLEY-DAVIDSON KNUCKLEHEAD EL 1938
JOYRIDE SPEED SHOP

August 27th, 2016

独立時に製作した
フラッグシップ・モデル

「このバイクは店を立ち上げるときのフラッグシップとして作ったもの。それまでPOSHが長かったからどうしてもPOSH西田のイメージがあるじゃないですか。それで、一台目立つのを作って独立した宣伝をしたかった」

製作後、ハーレー専門誌VIBESの表紙を飾るなど、瞬く間にその名を知らしめたJOYRIDE SPEED SHOP。長年パーツメーカーの現場で指揮をとって来た西田さんの手掛けるバイクは、細部に渡り丁寧な仕事が施され、何よりいかなるカスタムスタイルにおいても「走り」を損なうことはない。それは自身がレース活動に熱心なこともあり、走行性にはひと一倍強いこだわりを持っているからである。

ハーレー ナックル1938のカスタム

同店のフラッグシップとして製作した1938年式ELベースのチョッパー。とはいえ、現在はエンジンケースから中身までほとんど変えているために年式は不明状態とのこと。元はELのケースがダメだったことから始まり、S&S製の新品ケースに交換して、腰上はすべてフラットヘッドパワー製とされた。スペックは西田さん好みの、彼が組みたいセットアップとされている。

お次は外装である。どこから見てもド直球のセブンティーズ・スタイルで、レーサーという研ぎ澄まされたボディに傾倒する傍ら、’70年代のシルエットも同じくフェイバリットに挙げる彼の世界観が反映されたものだ。リジッドフレームにオリジナル商品のガーターフォークを装着し、ホイールに前後21/18インチを履かせて基本となる骨格を形成。そこに下品になりがちなシックスベント・ハンドルを違和感なくスマートに取り付け、意匠をこらしたシッシーバーでまとめ上げている。’70年代スタイルのチョッパーを、ありったけの技術とノウハウを注入して『カチッ』とメイクした一台だ。

ハーレー ナックル1938のカスタム

同店がカスタムを作る上で配慮するポイントの、整備性についても抜かりない。「出来るだけ気持ち良く走れる状態が長く続いて欲しい」という考えから、見た目とのバランスを取りながら、常に性能面を気にかけている。例えば、このチョッパーのオイルタンクは直ではなくラバーを介してマウント。それを見えないように処理しているのだ。こうした長期の使用でも極力壊れにくいような施策が要所に投じられているのである。

また、ヒラヒラと快適に走るには当然、安心できるブレーキのセッティングが必要不可欠となる。そこでも西田さんは確固たる哲学を持つ。「ドラムブレーキでも内部にしっかり手を入れれば制動力は問題ない。普段の街乗りに使ってもコントロール性も悪くないですし、本気で踏めばすぐにロックするぐらい。その辺はしっかりやってます」。

ハーレー ナックル1938のカスタム

外観と、走行性や整備性。そのどれか一つのみに注力することは決してなく、すべてをうまく調整することで一台を仕上げるというのが同店のやり方だ。

HARLEY DAVIDSON KNUCKLEHEAD EL 1938 DETAIL WORK

ハーレー ナックル1938のフォーク

GIRDER FORK

ジョイライドのオリジナル商品として販売されるガーターフォーク。74スプリンガーと同じスタンダード長だ。

ハーレー ナックル1938のハンドル

HANDLE

付け方によっては泥臭い印象を与えるシックスベントハンドルだが、巧くスタイリッシュにまとめられる。

ハーレー ナックル1938のガスタンク

GAS TANK

スピードメーターが埋め込まれたタンクはペインターのオスカーローズにより2つの絵柄に塗り分けられた。

ハーレー ナックル1938のエンジン

ENGINE

S&S製クランクに、腰上はフラットヘッドパワー製となる。ビルダー西田さんの好みのスペックで調律される。

ハーレー ナックル1938のマフラー

MUFFLER

ワンオフで製作した2in1のターンアウトマフラー。エンド部を微妙にカチ上げることでスピード感が増す。

ハーレー ナックル1938のシーシーバー

SISSY BAR

デザイン性の高いシーシーバーに茶色のハイバックシートをセット。乗り心地の良さが伺えるシート周り。

BUILDER’S VOICE

JOYRIDE SPEED SHOP

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